さて、いきなりではございますがこのテーマ。イタリア車は壊れる、という「伝説」についていろいろと考えました。時を遡ること1970年代。当時の輸入車はアメリカ車および英国車が主流であり、ドイツのメーカーではフォルクスワーゲンからあのビートルにかわりゴルフがデビューする、そんな時代でした。フォルクスワーゲン首脳陣は、大人気を博したビートル以降のニューモデルをデビューさせるにあたり「ゴルフ」を開発したわけですが、RR(リヤエンジン-リヤドライブ)からFF(フロントエンジン-フロントドライブ)へと大変更を遂げたこのクルマのデザインを担当したのは誰あろう、イタリア人のジョルジェット・ジウジアーロでした。彼らにとってFFは初めての経験であり、レイアウトはフィアットより「ジアコーザ方式」が採用されました。 その頃イタリアでは、ゴルフキラーとしてALFA SUDが産まれました(スッド=南:ナポリ産)。実際当時の雑誌でもこの2台はよく比較され、最終的に「造りの良さのGOLF、ハンドリングのスッド」とうたわれたものでした。ですが残念ながらこのスッド、肝心要のクオリティが全く伴っておらず(当時のALFAの工員は工場労働に不慣れな人々がほとんどで、お昼休みにはワインをたらふく飲んで仕事に携わっていたとのことです!)、決定打は防腐処理が不完全で、新車時からもうっすらと錆が出ており、時間とともに土に帰ってしまったのでした。今となればまるで嘘のような話ですが、不景気にあえいでいた頃のイタリアを象徴するようなエピソードです。100年の伝統を誇り、イタリアのスポーツカーの母といっても過言ではないアルファロメオにもこのような不遇の時代がありました。いやむしろ、このような時代をくぐりぬけつつ、常にその魅力を輝かせ続けていることこそが、アルファロメオの非凡さをより際立たせているとも言えます。ともあれ、現在特に50歳代以上の方々が当時期待をもって買ったアルファがこのような状態でした。ここで産まれた当時の名言があります。「設計最高・工作最低」…GOLFの造りのよさに比べてスッドがこのような状態であったことが、時代が千里を走るとともに「イタリア車は壊れる」といった「伝説」が徐々に定着していった原因のひとつであったことは否めません。しかし、スッドが他のモデルとは比較にならないほど高性能であったことは、残念なことに忘れ去られてしまっているのです。人の記憶とはまさに残酷なものではないですか。 時代とともにイタリア車の造りは非常に向上しましたが、現在でもご来店のお客様より「イタリア車は壊れるんでしょう」とのお言葉をいただき、そのたびに我々はショックを受けています。我々はよく思うのですが、輸入車というものは国によって作り方が全く違うものです。昔から「細部に神が宿る」精神でモノ作りを行なってきた日本人には、前に書いた通りのクオリティが低かった頃のイタリア車のイメージが根強いようですが、現在のイタリア車は本国を含め世界中から選りすぐったパーツにより製造されているので、クオリティも日本車やドイツ車にまったくひけをとりません。加えて世界一のデザイン国といわれるイタリアの製品には他国では真似の出来ないセンスがあります。そして更に「乗って楽しい」ということにかけては、さしものドイツ車もイタリア車にはかなわないでしょう。「センスが良くて、楽しく乗れる」、これがイタリア車の魅力なのです。
皆様はご存知でしょうか。ようやくフィアット本社もニューパンダ、グランデプントで利益を増し、なおかつ新しい500で黒字転換しました。そんなフィアットが今、本腰を入れて「復活」させようとしている伝説のブランドがあります。その名は「アバルト」。 60年代を中心に「小粒でもピリリと辛い」過激なチューニングで一世を風靡したアバルト。フィアットの500を始め、小型車を「勝てるクルマ」に仕上げる腕前は「アバルト・マジック」と呼ばれ、世界中に熱狂的なファンを持っています。元々アバルトというブランドを吸収し解散させたのもフィアットですが、ここにきてようやく復活ののろしが上がっています。今回のグランデプントアバルト、500アバルトは実際に彼らが手がける予定になっており、大いに期待が持てるものです。最近までのアバルトはフィアットが名前を使い、スポーティーモデルに「アバルト」バッヂをつけるだけの扱いでした。市販車で最後にアバルトがプロデュースしたのは80年代初頭のアウトビアンキA112とフィアットリトモ131TCです。その後のアバルトは実質的に解散し、有能なメンバーはフィアットグループの内部にそれぞれ分かれていったのですが、今回、あの懐かしい「アバルト& Co.,」の名前が復活しています。なんともワクワクさせる話ではありませんか!今後のアバルトに乞うご期待、です。 まめ知識ですが、WRCで活躍したランチアストラトス、ランチア037(ラリー)、デルタS4等のクルマにはランチアのブランドがついていますが、実は開発・設計は全てアバルトが行ったのです。まさしく頭脳集団と呼ぶにふさわしい彼らですが、逸話はまだこれにとどまりません。 WRCからランチアが撤退した後、DTMに出場していきなり初年度にメルセデスを破り、シリーズ優勝を成し遂げたアルファ155は日本でも大いに人気がありました。このDTM155を支えたワークスチームですが、アルファコルセという名前のもとに実はスタッフのほとんどがアバルト出身だったのです。そしてまた、アルファコルセ解散後一部のスタッフはフェラーリF1チームへと合流したわけですが、その後のフェラーリの活躍については皆様よくご存知のところでしょう。

朗報です!FIAT500が、2008年度のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました! 皆様はご存知でしょうか。過去にフィアットは何度もカー・オブ・ザ・イヤーを受賞しております。 1964年より始まり、ヨーロッパでは最も栄誉あるこの賞を、フィアットは過去に8度も受賞しています。
・1967 Fiat 124
・1970 Fiat 128
・1972 Fiat 127
・1984 Fiat Uno
・1989 Fiat Tipo
・1995 Fiat Punto
・1996 Fiat Bravo
・2004 Fiat Panda 
現在まだイタリア・フランスでの販売しか行っておりませんが、すでに12万台の受注を受けています。日本には来年の春頃に導入予定ですが、初期の導入台数は少ないことが予想されます。ご興味をお持ちの方はお急ぎになったほうがよいかもしれません。

FIAT500が、「ユーロカーボディー2007」で一位の座に輝きました。これはその年に一番優れたボディーを持つ車を600人の審査員が選ぶ世界で最も有力な賞といわれるもので、今年はドイツのバッドノイハインで開催されました。ちなみに第二位はルノーのラグーナ、三位は、メルセデスベンツのCクラスでした。もう「ボディがゆるい」とは誰にも言わせません!

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『CAR CAN』創刊号、お楽しみいただけましたでしょうか。弊社ではこのメールマガジンを通じてアルファロメオやフィアットの面白い話やお得な情報をタイムリーに提供するとともに、お客様からもご意見やご要望をいただき活発な「意見交換」ができればと考えています。タイトルの『CARCAN』は、意見交換の「こうかん」の音から生まれたもので、「車は人々に楽しみ、喜び、満足感をもたらし、様々な可能性を実現してくれるもの」という思いをこめました。
第1回目の担当は神戸西支店。お客様の「クルマ好き」度はどこにも負けない八光カーグループ最西端にある拠点です。次回の担当は奈良支店です。今後の『CAR CAN』にご期待ください!

 
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