2016.11.24
アストンマーティン・レーシング、WEC最終戦のバーレーンでワールド・タイトルを獲得
11月19日、2016 FIA世界耐久選手権(WEC)の最終戦となる第9戦がバーレーンで開催され、ニッキー・ティーム/マルコ・ソーレンセン組(共にデンマーク)が見事な勝利を飾り、ワールド・チャンピオンシップのタイトルを確定させました。
このデンマーク人ペアは、第8戦終了時点で、GTドライバーズ・タイトル部門で2位に12ポイント、GTE Proチーム部門では2ポイントの差をつけて首位の座をキープしていました。そのため、今回のレースで3位に入ればGTドライバーズ・タイトルを獲ることができます。しかし、彼らはシーズン2勝目を挙げて、GTE Proチーム部門のチャンピオンシップも獲得するため、全力で戦いに挑みました。
レースでは、序盤に51号車のフェラーリと激しいバトルを展開した後、5時間経過時点で20秒以上の大差をつけてトップを走行。その後、ライバルが激しく追い上げる中、ティームはランキング首位の貫録を見せつけ、最終的には2位に12秒695の差をつけてチェッカーフラッグを受けました。
ティームは次のようにコメントしています。「何度も繰り返し言っていますが、今シーズンから僕のレーサーとしてのキャリアは劇的に変化しました。アストンマーティン・レーシングに移籍して、新たなパートナーであるトータルとダンロップのサポートを受けることになりました。同じデンマーク人のマルコ・ソーレンセンとチームを組んでチャンピオンシップを戦い、ついに初のWECチャンピオンを獲得することができました。マルコは、勝利に向けて素晴らしい走りを見せてくれました。本当に信じられません。今日は、2回のスティントしかステアリングを握っていないので、冷静に走ることに集中しましたが、こみあげてくる感情を抑えることができませんでした。」
彼は、次のように付け加えています。「シーズンを通して良い結果を残すことができました。マシンも素晴らしかったし、1年を通してパートナーと共に大きく成長することができました。ダンロップとトータルという新しいパートナーと組んだ最初の年に、2台のニューマシンを投入してきた最強のライバルに競り勝ったことは、本当に特別な意味を持っています。今は、チームの皆で達成したことを本当に嬉しく思っています。」
チームメイトのソーレンセンは、次のようにコメントしています。「チャンピオンシップのタイトルを獲れたことは、まさに快挙です。同じデンマーク人のニッキーと一緒に達成できたので、喜びもひとしおです。僕たちは、10歳のときからカートでライバルとして競い合ってきました。そして、ニッキーとアストンマーティン・レーシングと共にチャンピオンシップで勝つことができました。僕たちが一緒に戦うことになるとは、誰も思わなかったでしょう。チームの皆を誇りに思います。今年の初めから、多くの新しいパートナーに支えてもらいましたが、今日の素晴らしい勝利は全員の力を合わせて掴み取ったものです。いまだに信じられない気持ちで一杯です。」
チーム代表のポール・ハワースは、今回の勝利と今シーズンのアストンマーティン・レーシングの大きな成功を振り返って、次のようにコメントしています。「なんという素晴らしい日でしょう。マルコとニッキーは、最終戦でGTドライバーズとGTE Proチームのタイトルを決めてくれました。彼らの走り、そしてチームが一丸となって彼らをサポートしたことが、このような結果につながりました。2016年は、我々のチームにとって最高のシーズンになりました。世界に名だたる強豪チームを相手に、年間を通してコンスタントに戦うことができたのは、このチームの高いプロ意識を証明するものです。今シーズン彼らを率いることができて誇りに思っています。チームのメンバー全員が、胸を張って帰国することができるでしょう。」
アストンマーティン・レーシングは、2つのワールド・チャンピオンシップ・タイトルと共に、中東のバーレーンを去ることになります。アストンマーティンは今年、このタイトルの他に、ヨーロピアン・ル・マン・シリーズではカスタマー・チームのBeechdean AMRが、ブリテッシュGT選手権ではTF Sportがそれぞれ勝利を収めています。
アストンマーティンの2016年シーズンはこれで終了しますが、チーム・スタッフは、サーキットでのさらなる成功を目指して、これまで以上に大きな決意と情熱をもって来シーズンに臨みます。