2013.06.17
ジャガー・ランドローバーとEPSRC が1000万ポンドのバーチャル・エンジニアリング研究計画(PSI)を発表
英国下院議員かつビジネス・イノベーション・職業技能大臣を務めるヴィンス・ケーブル博士が、バーチャル・シミュレーション技術開発における英国のプレゼンス向上を目指す5つの新しい学術的な研究プロジェクトを発表しました。
ジャガー・ランドローバーと英国の主要学術機関が今後5年間にわたり、総額1000万ポンドを投じるこの連携事業は、英国のバーチャル・シミュレーション産業発展を目指し、そして新しい、世界レベルのシミュレーション・ツールやシミュレーション・プロセスをジャガー・ランドローバーのような製造業者が利用できるようにするものです。これは英国がバーチャル・シミュレーション技術におけるグローバールリーダーとしての地位確立を目指す、20年にわたる戦略的プロジェクトの第一段階です。
研究では、目に見えるものや音、そして臭いまでも活用してバーチャル・シミュレーションをより現実味あるものにし、シミュレーションの質と能力を向上させます。
エンジニアチームが、デザインを通じて何が達成可能かということをより現実的に認識することに加え、よりパワフルなコンピューターが利用できるようになるということは、さらに多くのエンジニアリングがバーチャルで行えるようになるということを意味します。これはジャガー・ランドローバーのようなメーカーが、より複雑な新車両プログラムにもより迅速に取り組める手助けとなります。また、プロトタイプへの物理的な依存を軽減することで製品開発におけるコスト抑制の一助になるとともに、実際の試乗やテストに使用するプロトタイプの必要数を抑えることで環境面への利点ももたらします。
今回発表された5つのプロジェクトは、「Programme for Simulation Innovation(PSI:シミュレーションの技術革新計画)」の一環をなすものです。PSIにはジャガー・ランドローバーとEngineering and Physical Sciences Research Council (EPSRC:工学物理科学研究会議)、ラフバラー大学、リーズ大学、ケンブリッジ大学、ウォーリック大学WMGの間のパートナーシップが参加しています。
PSIには、ジャガー・ランドローバー(400万ポンド)、EPSRC(400万ポンド)、提携4大学(200万ポンド)が出資し、今後5年間にわたり二段階で進められる予定です。本日発表された5つのプロジェクトはその第一段階にあたるもので、研究計画全体の80%を占めています。5つのプロジェクトは以下の通りです:
・ 複合システムとしての車両解析(ラフバラー大学、リーズ大学)
・ マルチフィジックス多機能シミュレーション(ラフバラー大学)
・ ドライビング・シミュレーション(リーズ大学)
・ 高性能コンピューティングおよびシミュレーションナレッジのマイニングと抽象化 (ケンブリッジ大学)
・ 可視化とバーチャル体験(ウォーリック大学)