2022.08.20
アストンマーティンがV12 Vantage Roadsterを発表
アストンマーティンは、新型V12 Vantage Roadsterを発表します。歴代Vantage史上もっともパワフルなこのモデルは、スリリングなパフォーマンスと、オープントップ・ドライビングの自由でエモーショナルな刺激を組み合わせた、類まれな特別限定モデルです。
生産は世界中でわずか249台に限定されており、すべての車両がリリース前に完売しました。V12 Vantage Roadsterは、ドラマチックなワイドボディ・デザイン、地面に低く構えるワイドトレッド・サスペンション、Vantage Roadsterに初搭載されるパワフルな5.2リッターV12ツインターボ・エンジンが組み合わされています。圧倒的な加速性能、700PSを発生するアストンマーティン12気筒エンジンの咆哮により、Vantage Roadsterはオープントップ・ドライビングの体験を、異次元のレベルへと引き上げています。
アストンマーティン・チーフ・テクニカル・オフィサーのロベルト・フェデリは、次のように述べます。
「私たちは、V12 Vantage Roadsterの開発にあたり、V12 Vantageと同等のパフォーマンスとダイナミズムを実現する目標を掲げて懸命に作業に取り組んできました。
その一方で、オープントップ・ドライビングでのみ得られる刺激的でエキサイティングな走りによって、その目標をさらに上回ることに成功しました。歴代Vantage Roadsterのどのモデルよりも強大なパワーとトルク、精密なサスペンション・キャリブレーションが施されたワイドトラック・シャシー、量産型Vantage Roadsterの最大10倍にも達する強烈なダウンフォースなどによって、もっとも情熱的なお客様に訴求する、息を呑むようなマシンが誕生しました」
この爽快なドライビング体験の鍵が、圧倒的なパワーを発生するエンジンです。この5.2リッターDOHC60°V12エンジンは、700PS/6,500rpmの最高出力と753Nm/5,500rpmの最大トルクを発生します。車重1トンあたりのパワーは372PSを誇り、その印象的な出力特性と、瞬時のギアシフトによる素晴しい加速により、V12 Vantage Roadsterは、決して忘れることのできないアドレナリン溢れる走行体験を提供します。
0~60mph(0~96km/h)加速はわずか3.5秒、322km/hの最高速度を誇るV12 Vantage Roadsterの性能は、オープントップ・スポーツカーの頂点に君臨します。ZF製8速オートマチック・トランスミッションと機械式リミテッドスリップ・ディファレンシャル(LSD)を搭載したこの車は、フロント・ミッドエンジンと後輪駆動によってもたらされる、純粋な走りの楽しさとバランスの良さを兼ね備えています。
最適化されたトランスミッションのキャリブレーションにより、非常に素早いシフトチェンジを実現して、ドライバーとの一体感を高める一方で、トランスミッション制御システムに採用したアダプティブ・ソフトウェアは、走行状況とドライバーの入力をつねにモニターし、レスポンスとコントロール性を高めます。
サスペンションのハードウェアは、V12 Vantageと共通ですが、アダプティブ・ダンパーに専用のチューンを施したことにより、V12 Vantage Roadsterのダイナミクスは最高レベルへと達しています。最高のステアリングフィールとクイックなレスポンスを実現するため、ステアリングのキャリブレーションは、V12 Vantageの設定を踏襲していますが、コーナリングにおける躍動感を高めるために、独自のアップデートが施されています。
V12 Vantageと同様、V12 Vantage Roadsterは、強力な制動力を誇るカーボンセラミック・ブレーキ(CCB)を標準装備しています。410mm x 38mmのフロントディスクには6ピストン・キャリパーが、360mm x 32mmのリアディスクには4ピストン・キャリパーが組み合わされています。ストッピングパワーが大幅に向上し、高温でのブレーキフェードに対する耐性が大幅に向上するCCBテクノロジーは、スチールブレーキと比較してバネ下重量を23kgも大幅に削減し、ステアリング・レスポンスと乗り心地を向上させます。
車重をさらに削減するため、V12 Vantage Roadsterのフロントバンパー、クラムシェル・ボンネット、フロントフェンダー、サイドシルなどはカーボンファイバー製となり、リアバンパーとデッキリッドは軽量な複合材を使用して製造されています。軽量バッテリーの搭載に加え、1mm厚の軽量ステンレス・スチール製の専用センターマウント・ツインエキゾースト・システムの採用により、重量がさらに削減されました。V12 Vantage Roadsterのスタイルにふさわしい刺激的なサウンドを奏でるこの新しいエキゾースト・システムは、Vantage Roadsterに採用されたシステムと比較して7.2kgも軽量化されています。
驚異的なパフォーマンスを発揮するV12 Vantage Roadsterのスタイルは、「形態は機能に従う」というコンセプトに基づいて設計されています。たとえば、Vantageより40mm幅広いサスペンションを搭載するには、見る者を圧倒するワイドボディが必要です。ボディ全体に広がるフロント・スプリッターを備えた新しいフロントバンパー・デザインは、追加のダウンフォースを生成し、空力バランスを整えます。また、25%拡大され、形状が見直されたフロントグリルとボンネットの“ホースシュー”エンジンベントによって、冷却性能が向上しています。
新設計のシングルピース・シルとリアバンパーは、空力性能の向上を念頭に置いたもので、後者は一体型デュフューザーを備えており、センターマウント・ツインエキゾースト・システムによってその効果はさらに向上しました。V12 Vantageとは対照的に、V12 Vantage Roadsterには、ドラマチックなリア・ウィングは装着されていませんが、オプションで注文することは可能です。アンダーボディのエアフローを精密に管理することで、ウィングなしでも理想の空力バランスが達成され、エレガントで控えめなスタイルが実現しています。
V12 Vantage Roadsterの視覚面におけるもう一つのハイライトは、圧倒的な印象を放つ21インチのアロイホイールです。このホイールは、サテンブラックまたはサテンブラック・ダイヤモンド旋削仕上げの2種類から選択することが可能です。オプションの軽量鍛造ホイールも、サテンブラックおよびサテンブラック・ダイヤモンド旋削仕上げを選択することが可能で、このホイールを装着すると、バネ下重量がさらに8kg削減されます。すべてのホイールには、ミシュラン・パイロット4Sハイパフォーマンス・タイヤ(フロント:275/35 R21、リア:315/30 R21)が組み合わされます。
Vantageシリーズのフラッグシップ・モデルとして、V12 Vantage Roadsterのインテリアにはセミアニリン・レザーが採用され、ウィング・ロゴの刺繍とパーフォレーション・パターンを採用したスポーツプラス・シートが標準装備されます。究極のダイナミックなデザインとハイパフォーマンス・ドライビングのための最大限のサポートを求めるユーザー向けのオプションとして、素地を露出させたツイル・カーボンファイバー製シェルを使用し、手動6ウェイ調整機能を備えたカーボンファイバー・パフォーマンス・シートが用意されています。このシートは、乗員快適性を犠牲にすることなく、7.3kgの重量を削減します。
V12 Vantage Roadsterを購入されるお客様は、印象的なエクステリア・グラフィックやカラーリングから、ウーブンレザーを使用したインテリアに至るまで、アストンマーティンのビスポーク・サービスである「Q by Aston Martin」を活用して、その独自のキャラクターをさらに高めることができます。V12 Vantage Roadsterは、素地を露出させたカーボンファイバーを多用することで、「Q by Aston Martin: Commission」のさまざまな着色ラッカーとの高い親和性を備えています。手作業で配置されたカーボンファイバー・パネルは、さまざまな照明条件下でその色合いを変化させ、見る者を魅了します。
アストンマーティン・チーフ・クリエイティブ・オフィサーのマレク・ライヒマンは、次のように述べています。
「デザインの観点から見ると、V12 Vantage Roadsterは、彫刻的な造形と有機的なラインを組み合わせています。その姿は、一流のアスリートやサラブレッドを連想させます。その一方で、V12 Vantage Roadsterは、最高のパフォーマンスから生み出される負荷に対応できるようにシステムが開発され、効率を極限まで高めるために、エンジンに取り込むエア、車両全体、および車両周囲のエアフローを最大限に活用できるように設計されています。
さらに、この車は、オープントップ・スポーツカーでなければ実現できないエキサイティングでドラマチックな走りを求めるドライバーのために製作されました。このプラットフォームは、デザイン面において、私たちが意図したコンセプトを現代的に表現するための機会を与えてくれました。その結果として生まれたV12 Vantage Roadsterは、ドライバーが意のままにコントロール可能な芸術作品と言えるでしょう」
V12 Vantage Roadsterの生産は2022年の第3四半期に開始される予定で、最初の納車は2022年の第4四半期に開始される予定です。
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