2013.02.21

新型レンジローバー、先進V6スーパーチャージド・ガソリンエンジンをパワーユニットの選択肢に追加

高い評価を博している新型レンジローバーは、新開発の先進V6スーパーチャージド・ガソリンエンジンをパワートレインのラインアップに追加します。これにより、いっそう幅広い選択肢を顧客に提供します。
最大出力340PSの最新鋭3リッターV6スーパーチャージド・エンジンは、余裕のある高性能と卓越した洗練性の両面を燃費向上とともに実現しており、より排気量がより小さいガソリンエンジン需要がある、世界の主要マーケット向けの魅力的な新しい選択肢となります。
ランドローバーのグローバルブランド・ディレクター、ジョン・エドワーズは次のように述べています。「新型レンジローバーは、市場から大変高い評価を獲得 しています。加えて、今回のエキサイティングな新型V6スーパーチャージド・エンジンの提供を通じ、これまでよりいっそう幅広いお客様方に関心を持ってい ただけることでしょう。新しいユニットは、世界最高峰のラグジュアリーSUVに期待されることに、この新開発のダウンサイジング・ガソリンエンジンによっ てさらに強化されたサステナビリティが加わり、さらなる魅力となっています。」
新型エンジンの先進スーパーチャージャー付設計は、全回転域にわたってスムーズでシームレスな性能と優れたトルクを発揮し、新型レンジローバー向けの理想的な組み合わせとなっています。
滑らかでレスポンスに優れた8速オートマチック・トランスミッションとの組み合わせにより、3リッターV6スーパーチャージドは、余裕あるパワーと快適な走りを実現し、停止状態から60mphにわずか7.1秒(100kphには7.4秒)で到達します。
コンパクトになったV6スーパーチャージド・エンジンは、ランドローバーのインテリジェント・ストップ/スタート・システム(アイドリングストップ機能) を搭載し、顕著な燃費向上を実現しています。CO2排出量は254g/kmで、5リッタ-V8自然吸気エンジンに比べ、15%向上しました。
開発当初から、この新型エンジンは、最大傾斜45°、最大渡河水深900mm、最大総けん引重量3500kgといった極限のオフロード走行性能をはじめとする、レンジローバーの幅広い性能を存分に発揮できるよう設計されています。
V6エンジンは、世界中の主要市場で受注を開始しており、お客様への納車は2013年第3四半期を予定しています注1。 注1) 日本市場における受注および納車開始時期に関しては未定です。

最新鋭のV6エンジン設計

3リッターV6スーパーチャージド・ガソリンエンジンは、最新のレンジローバー車の高い性能を支えてきた数々の受賞歴を誇る5リッターV8モデルを開発したランドローバーのパワートレイン専門家チームが開発にあたりました。
3リッターV6スーパーチャージドは、燃料直接噴射、可変バルブタイミング、アルミニウム構造といった主要な技術の多くをV8モデルと共有しています。そ して洗練さとドライバビリティでは、V8モデルの自然吸気エンジンに引けを取らないレベルであり、また、スーパーチャージャーの特性が、ある特定域におい てはより効率良く高い出力を発生させることに寄与しています。
ランドローバーのエンジニアチームは、5リッターV8スーパーチャージド・エンジンでの経験により、効率の高いスーパーチャージング・システムの領域において業界きっての旗手としての地位を確立しています。
ランドローバーのパワートレイン・エンジニアリング・ディレクター、ロン・リーは次のように述べています。「この新型V6エンジンは、当社がV8エンジン の設計を通じて培った先進技術を活用し、高効率でコンパクトなパワーユニットとなっています。さらに、スーパーチャージャーのおかげで、レンジローバーエ ンジンの特徴である洗練された余裕あるパフォーマンスを提供することが可能となっています。」
6500rpmで最高出力340PSを発生する3リッターV6スーパーチャージド・エンジンは、全回転域にわたって非常にパワフルなトルクを提供すべく開発され、3500rpmから5000rpmの間で最大トルク450Nmを生み出します。
新開発のクアッド・カムV6エンジンは、V8エンジン同様、オールアルミニウム製で、クロスボルト締めされたメイン・ベアリング・キャップが軽量鋳造ブ ロックを補完し堅牢性を高めています。その結果、高い洗練味を実現しています。4バルブ・シリンダー・ヘッドは、リサイクル・アルミニウムで造られていま す。
バルブ自体は2つの独立した可変カムシャフト・タイミング(DIVCT)システムで制御されており、このシステムは吸気および排気バルブの動きによって発 生するプラスとマイナスのトルクによって駆動します。この可変タイミングシステムは、全回転域にわたり、1秒間に150°以上の作用角を実現し、どのエン ジン速度においても常にパワー、トルク、燃費効率の最適化を図ります。
高いレスポンスとシームレスな動力伝達を支えているのは、スプレーガイド式のダイレクト・インジェクション(SGDI)で、これは精緻に計量されたガソリ ンを最大で150バールの圧力で燃焼室の中心に直接噴射するものです。燃料は各燃焼サイクルの間、複数回に分かれて射出されるため、空燃比が従来よりも一 定になり、ひいてはよりクリーンで効率のよい燃焼が実現するのです。
更なる燃費向上を図るため、V6スーパーチャージド・エンジンでは、インジェクターとの関係や、燃焼室内における双方で、最適な向きに正確に取り付けられ たスパークプラグを採用しています。圧縮比も、V8エンジンで9.5:1であったのが10.5:1に引き上げられ、一層の燃費の向上と排気ガスの削減に貢 献しています。
V6エンジンの高出力と高効率の鍵となっているのは、エンジンのV字部分に搭載されている、最新型ルーツ式ツイン・ボルテックス・システムを採用したスー パーチャージャーです。水冷式インタークーラーが吸気の温度を下げ、パワーと効率の最適化を図ります。また、3リッターV6スーパーチャージド・エンジン で新たに採用されたのが、スーパーチャージャーのブースト・コントロールを電子的に制御するボッシュ製エンジン・マネジメントプログラムで、これにより最 大20%の効率改善が実現しました。
今回3リッターV6スーパーチャージド・エンジンを新たに開発するにあたり、ランドローバーのエンジニアチームは、フロントとリアのバランサーウェイトが 逆方向に回転する革新的なシステムを考案しました。これにより、大型のV8エンジンと同レベルのスムーズさと洗練さを実現しています。
V6スーパーチャージド・エンジンは、独自の圧力鋳造で製造されたオイルパンを採用しています。これは、従来よりも深い形状と、見直しが図られたオイルピック
アップ用のパイプを用い、車体が最大45°前または後方に傾いても支障を起こさないための工夫です。
さらに、新型レンジローバーが誇る900mmの渡河水深限界値に対応するため、V6エンジンのベルト・ドライブは防水加工されています。同様に、オルタ ネーター、エアコンのコンプレッサー、パワーステアリングのポンプ、そしてスターターモーターにも防水処理が施されています。
3リッターV6スーパーチャージド・エンジンは、ZF製8速オートマチック・トランスミッション(8HP70AT)と組み合わされており、広範囲にわたるギア・レシオのおかげで、燃費向上効率と排気ガス量を最適にする一方、並外れたエンジンパワーを存分に発揮します。
更に、効率向上を実現しているのは、ツイン・ソレノイド・スターターを採用している、インテリジェント・ストップ/スタート・システム注2で、EU複合モードにおいて最大7%の燃費向上をもたらします。
注2) 本システムの導入は市場によって異なります。

LR-V6 3リッター スーパーチャージド・ガソリンエンジン 技術仕様

エンジンタイプ
縦置きV6 24バルブ・クアッド・カムDIVCT(デュアルインデペンデント・バリアブルカムタイミング)、燃料直噴、スーパーチャージド
総排気量
2,995cc
ボア×ストローク
84.5/89.0mm
最強出力
340PS/6,500rpm
最大トルク
450Nm / 3,500-5,000rpm
0-60 mph
7.1秒
0-100 kph
7.4秒
最高速度
130mph / 210kph

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